マンションなどの区分建物の遺言書への書き方
区分建物を遺言書に記載する場合、敷地権の登記の有無で、書き方が変わってきます。
ただ、共通事項として、区分建物の一棟の建物の表示は、登記事項に名称の記載がある場合は、これを記載すればよく、構造や床面積などの詳細な情報を記載する必要はありません。
「敷地権登記あり」の場合の文例
第〇条 遺言者〇〇は、遺言者の有する下記の区分建物を、妻 花代(昭和〇〇年〇月〇日生)に相続させる。
(一棟の建物の表示)
所在:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番地〇〇
建物の名称:〇〇
(専有部分の建物の表示)
家屋番号:〇〇番〇〇
建物の名称:〇〇号
種類:居宅
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造1階建
床面積:〇階部分 〇〇.〇〇平方メートル
(敷地権の目的たる土地の表示)
土地の符号:1
所在及び地番:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番〇〇
地目:宅地
地積:〇〇.〇〇平方メートル
(敷地権の表示)
土地の符号:1
敷地権の種類:所有権
敷地権の割合:〇〇〇〇分の〇〇
ポイント
登記事項証明書の記載に従い
- 一棟の建物
- 専有部分の建物
- 敷地権の目的たる土地
- 敷地権
の表示を記載します。
「敷地権登記なし」の場合の文例
第〇条 遺言者〇〇は、遺言者の有する下記の不動産を、妻 清子(昭和〇〇年〇月〇日生)に相続させる。
➀ 土地
所在:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目
地番:〇〇番〇〇
地目:宅地
地積:〇〇.〇〇平方メートル
(共有持分〇〇〇〇分の〇〇)
➁ 区分建物
(一棟の建物の表示)
所在:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番地〇〇
建物の名称:〇〇
(専有部分の建物の表示)
家屋番号:〇〇番〇〇
建物の名称:〇〇号
種類:居宅
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造1階建
床面積:〇階部分 〇〇.〇〇平方メートル
ポイント
土地と建物を分けて記載します。建物は、登記事項証明書の記載に従い、「一棟の建物の表示」と「専有部分の建物の表示」を記載します。